Case Study

飛鳥地域(明日香村および周辺)台湾向けインバウンドマーケティング事業 ②

2021/09

中期的なマーケティングプランの立案

2019年度の取組み成果を持って、いよいよマーケティング本番です。同プランの作成においては、LIONトラベルのマーケティング部門と直接やりとりしながら、限られたコストの有効活用も意識して行いました。
その後、明日香村様のご検討結果を待って2021年1月から具体的な活動を開始しています。

もちろん状況は完全にコロナ禍。インバウンドマーケティングを行うタイミングではないという声もありましたが、旅行に行けない時期だからこそ認知を上げる機会とし、コロナ禍後の旅行需要復活に備えるという方針の下、LIONトラベルの協力を得ながら活動を続けています。

先ずは認知獲得から 「コロナ禍だからやっておこう」というコンセプトの下

・LIONトラベルの旅行サイトや台湾のニュースサイト等で「挨拶代わりの」情報発信を行い、台湾の皆さまにちょっとでも明日香を知ってもらう活動からスタート。おかげさまで、合計で約74万の情報閲覧がありました。何よりLIONトラベルのサイトを活用して多くの旅行好きな皆さまに見ていただいた点がポイントです。

・各種店頭や旅行博などで活用できるオリジナルガイドブックをLIONトラベルの協力で作成しました。意外と見落とされるのが国や地域で異なる「好み」の問題。日本式のガイドブックやマップを単純に外国語に翻訳するスタイルは実は不評な点も多いようです。このため、台湾旅行会社(しかも最大手)の台湾人による台湾人のためのガイドブックを作成し、台湾の皆さまにストレスなく読んでもらおうというのが狙いです。ガイドブックは既に旅行会社の店頭やカフェ、企業等にも配布し消費者の目に触れるようにしています。また、一部は今後の旅行博などでも活用する予定です。

・LIONトラベルのマーケティング部門に明日香村の公式フェイスブック(関西奈良・飛鳥走走)を立ち上げてもらい、運用を開始。週2回のペースで明日香村および周辺の情報を配信しています。まだ本格稼働から半年ほどですが、現在までに約5000人のユーザーがフォロワーになってくれました。今年度は1万人を目標に明日香村に関心を持ってくれるファンを増やしていく計画です。

・「更に協力会社を増やしておこう」という活動も2021年9月から開始しました。台湾の大手旅行会社、大手旅行出版社、旅行アプリ運営会社などへ直接アプローチし、明日香村の魅力を伝えながら今後のマーケティング活動への協力をお願いしています。それぞれ旧知の仲であり、アフターコロナを見据え、きっと協力して良い仕事ができると考えています。

アフターコロナを見据えた今後の展開

認知度、関心度を高める活動を行いながら、旅行会社を中心に協力会社を増やす活動を行ってきましたが、今後は活動の成果を集約し、アフターコロナの旅行需要復活に合わせて成果を出す時期に移行します。

具体的には
・旅行会社等と連携したモニターツアーの実施と検証
・モニターツアーの成果を反映した旅行商品開発
・旅行会社等と連携した商品販売施策の推進
という展開を想定しています。

また、いわゆる「繁体字圏」は台湾に限らないため、今後その他の「繁体字圏」へ進出する構想も持っています。「日本のはじまりの地」と言われる明日香村。世界中の人々がこの地を訪れて、その魅力を堪能いただけるように、その第一歩として台湾市場へのマーケティング活動を今後も推進してまいります。