海外物販支援事業-「猫舌堂カトラリー商品(ユニバーサルデザインのカトラリー商品」
2021年度は海外物販に関する事業開発の一環として、株式会社猫舌堂様が展開するユニバーサルデザインのカトラリー商品をサンプルとした台湾市場での調査事業を実施しました。
先ず基礎調査においては、現地行政関連機関や日台両国に拠点を持つ貿易関連事業者、台湾の販売事業者等の協力を得て、同社が展開するカトラリー商品の使用感や台湾市場で受け入れられる可能性についての様々なヒアリングやアンケート調査を実施しました。
また、併せて台湾市場におけるカトラリー商品類の流通事情や競合商品に関する情報等、今後の本格的な台湾市場進出の際に有効と思われる各種情報やデータの収集を行いました。
テスト販売とアンケート調査の実施
更に、台湾の商社とも連携し、台湾現地におけるテスト販売や一般消費者向けのアンケート調査を実施しました。
台隆手創館(東急ハンズ)
ウェブアンケート一例 今後購買「通用設計餐具」時會看重什麼部分?(今後「ユニバーサルデザインのカトラリー」の購入を検討される場合、どのような点を重視されますか)
「今後ユニバーサルデザインのカトラリーの購入を検討される場合、どのような点を重視されますか」という質問に対して、材質が第1位、デザイン性が第2位との結果が得られました。これは台湾のECサイトの特徴である、「カトラリー商品は、商品名だけでなく、必ず材質や形状についての情報掲載がある」ことと一致しています。
結果、台湾の消費者は、カトラリー商品、特にユニバーサルデザインのカトラリー商品を選択する際には、生産国やブランドより、材質を最も重視することが確認できています。
株式会社猫舌堂とカトラリー商品について
株式会社猫舌堂(以下、猫舌堂)は、主にがんを経験された方に向けてデザインしたカトラリー(スプーン、フォーク)の販売、および同じ悩みを抱える人が集いつながるコミュニティの運営を行っています。また、猫舌堂は、起業家自身の看護師としての経験、がんに罹患した経験、自身が出会った同じ境遇の方々からの意見も踏まえて事業化された会社です。
猫舌堂が販売する「ピアメイド※1」カトラリーの「iisazy spoon」と「iisazy fork」は、がん等の治療により咀嚼(そしゃく)障害・摂食嚥下(えんげ)障害※2など食べることへの悩みを抱える方が使いやすいよう、一般的なものに比べて、口に入れる部分をフラットかつ小さな形状にしていることが特徴です。商品を通じて、食べ辛いことによって失っていた「食べる喜び」を取り戻すきっかけを提供したいと考えています。
また、コミュニティ(名称:「猫舌堂本堂」)は、「同じ境遇の人の情報に触れたい」、「ホッと安らげる居場所が欲しい」、という当事者やそのご家族のニーズに応えるとともに、「一人じゃない」と感じていただき、自分らしく生きるきっかけをつかんでいただく場として運営します。猫舌堂は、「生きることは食べること」というコンセプトのもと「ピアメイド」という新たな価値観をコアにして、同じ境遇の仲間と一緒に商品の拡充やコミュニティの拡大などに取り組み、食べることへの悩みを抱える方が自分らしく生きられる世の中に変えていくことに挑戦します。
(プレスリリースより引用)
※1:同じ境遇の仲間がデザインしたものであることを意味するもので、事業化を検討する中で生まれた言葉です。
※2:食べ物や水分を口の中に取り込んでから飲み込むまでの過程が困難な状態を指します。
猫舌堂HP https://nekojitadou.jp/